ここのマスターはプレゼント用オリミクを作る際に、マテフォを可動フィギュアとして
扱いやすい物にする為に、ちょっとした小加工を施すようにしているの。
まあ要はマテフォの不具合のチェックみたいな物だけれど、
今日はそれをいくつか紹介するわね。

これは現在13万ヒット記念に間に合わせるべくマスターが製作中の
アクロシルビアの作業途中の写真。
マテフォを塗装前に分解した状態ね。

ああ、そうそう。余談だけど先日加工方法を紹介していたシルビアのヘッドは
2個とも銀塗装・クリアコートが終了してめでたく完成したみたいね。
画像だとちょっと判りにくいんだけど、作った本人が言うには
「まあなんとか合格点」だそうよ(笑)

さて、ここからが本題。
覚えている方もいると思うんだけど、ミクロレディの肩リングの破損防止の為に
リングパーツを加工するって言う話をしたわね。(ミクロレディの肩クラックの補修を参照)
うちのマスターが作るオリミクは途中から(1年前くらい?)この加工を
プレゼント用オリミク全てに行っているんだけど、実は場合によっては
他にも加工をして調整している部分があったりするの。

まずはこの肩パーツの軸部分。胴体側のボールと繋がる部分ね。
マテフォレディを何体か分解した人は経験があると思うんだけど
この軸がとてもキツくて、肩ボールが外しにくい個体が時々あるのよ。
実はこの軸、断面がゆがんでいて正円じゃない事がよくあるの。
この軸がキツいと可動させる時に不都合が出る場合があるし、もし肩が壊れたりした時
パーツ交換もしにくくなるから何とかしたい部分ね。

対処法は簡単で、軸の断面を見ながら平ヤスリでゆがんだ部分を削って調整するの。
少しづつ削っては肩ボールと合わせてみて、スムーズに肩ボールが
抜き差し出来るようになればOK。ただし削りすぎてユルユルにならないように
慎重に削ってね。

もう1つ、ウチのマスターが気を付けているのが太もも部分。
まずは太もも裏のネジを外すのよ。

マテフォの太ももは前後2パーツで構成されているんだけど、
2つのパーツの合わせ目に注目してね。
この状態でヒザ上の水平軸関節をひねって動かすと・・・

この通り。
ヒザ上パーツが太ももパーツの合わせ目で引っかかって、
太ももパーツの間に隙間が出来ちゃうの。
これはつまり、ヒザ上パーツがスムーズに回転できていないって事ね。
ほうっておくと可動の障害になるし、ひどい時はクラックや破損の原因になったりするので
対処が必要ね。

この原因はヒザ上パーツの成型が雑である事がほとんどなの。
上写真の2つの矢印で指した部分、太ももパーツと接触している2箇所の水平面を
平ヤスリやデザインナイフで平らに整えてやると改善されるわよ。

さて、今回の講義はこれにて終了よ。いかがだったかしら?
今回やったのは実に小規模な調整だったんだけど、やっておくと
オリミクを可動させる際のスムーズさや安心感につながって扱いやすくなるの。
特に後期に発売されたマテフォレディは金型の痛みが進んでいて、
今回紹介した小さな不具合が出やすくなっている事が多いから注意してみてね。
じゃ、またいつかお会いしましょう♪
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