さて、皆さんご存知だとは思いますが私はオリミクに使用するヘッドは
ガシャポンフィギュア等から流用、加工し、銀塗装を施すという手順で作っています。
その手順は以前紹介していますが、前に記事にした「マキ」のヘッド加工の様に
単純な加工だけでは不具合がある場合も多々あります。

個人的にその筆頭であるのがこの「アクロシルビア」のヘッド加工。
パッと見、特に加工が難しそうにも見えないかもしれませんね。
詳しい理由等は後述しますが、とにかくコイツのヘッド加工は面倒です。
(と、言うかミスりやすい)
シルビア製作の面倒さはオプションなどが多い「カスタム系」のレディ(ジゼル、レビー等)
には及びませんが、難しいマスキングや塗装色などを使っていないにもかかわらず
自分的にはウチのオリミクレディの中でも5指に入るくらいの感覚です。
以前コメントでもシルビアのヘッド加工について聞かれた事がある気がしたので、
何回かに分けてその加工手順について書いていこうと思います。

これがシルビア用ヘッドの材料になるガシャポンフィギュア、
バンダイHGIF「フォウ・ムラサメ」。

コレをいつもどおりに首部分をカットしてデザインナイフで仕上げ、
ドリル(3.1ミリを使用)で首の穴を開け、塗料剥がし液で目と唇の塗装を落としました。
ここまでは以前紹介した方法と変わりないですね。

スーパーマクロでギリギリまで寄って撮影して見ました。
一見何の問題も無さそうに見えますね。後は瞳のモールドをパテ埋めすれば
OKという気がしますが、ところがどっこいそうは行きませんorz

試しに薄く溶いた黒の塗料で顔を塗って綿棒でふき取ってみると・・・
赤い矢印で指した部分に黒い線が走っているのが分かると思います。
これは「ウェルドライン」という奴で、樹脂の注入時にムラがあると表面に出来る
細いミゾです(ヒビ割れではない)。
最近のガシャフィグでは少なくなりましたが、まれにこのウェルドラインが
目立つ部分に出来てしまっている物があります。
ちなみにこのフォウ・ムラサメのフィギュアでは顔部分にほぼ100%
ウェルドラインが出来てしまって(無い物はこれまで見た事が無い)います。


もう片方のヘッドも同様に試してみるとやっぱりウェルドラインがありました。
このミゾは肌色の時にはほとんど目立たないので、フィギュアのヘッドを銀塗装せず
そのままマテフォに乗せる方には何の問題も無い物です。
ただ私の場合は銀塗装するのでこの手のイレギュラーは大敵です。
銀塗装は塗装後に表面の凹凸が非常に目立ちやすいという特徴のある
ある意味デリケートな色なので、なんとかしてお肌をツルツルにしてやらねばなりません。
次回以降は実際の作業手順にのっとってまず瞳のパテ埋め、モールド彫りをやって、
その後ウェルドラインの処理をやる過程を紹介していこうと思います。
以上、シルビアのヘッド処理その1でした。
すごい所にウェルドがあるんですねェ・・・。
フォウ・ムラサメのガシャって、あたまの部分と身体が一体でしたっけ?
ゲートが遠くてなんですかね?それにしてもすごい所に出てるなぁ。
このヘッド加工は、最後まで興味津々です!
コメントありがとうございます。
>すごい所にウェルド
肌色の状態だと問題ないんですが
銀色塗装するとこの手の凹凸がやたら目立つので
なんとかしないといけません。
>一体でしたっけ
首から上と胴体は別パーツですね。
多分樹脂の注入が雑なんだと思います。
ありますよね、ウェルドラインがやたら多いシリーズ…。顔に入るのだけは簡便して欲しいです。古いガシャだと多いんでしょうね、やはり。あと、ユージンとかメジャーなメーカーのもは少ないけど、小規模メーカーのものには多いように感じてます。
コメントありがとうございます。
>やたら多いシリーズ
たま~にあるんですよね。肝心な所に入っちゃってる
ヤツが・・・orz
このフォウ・ムラサメヘッド以外に普段オリミクに使ってるヘッドにも
まれにあるので油断できません。
>小規模メーカーのものには多い
金型や注型材料のレベルやノウハウの差が
あるのかもしれませんね。
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