ろべるともるがアクロタウンA９６：　祝福の天使　その１８

前回までのあらすじ：　ファントムに勝利したグラブズだったがファントムの自爆に
巻き込まれてしまう・・・

キイイイイィィン・・・

レイ「こちらレイ。カイト、新しいエンジンの調子はどう？」
カイト「こちらカイト。調子は最高だよ！」

レイ「でもカイト。ちょっと不可侵領域に入りすぎじゃない？」
カイト「あ、ゴメンゴメン。調子が良いんでつい・・・ね。何せ今までボロいエンジンで
　　　　だましだまし使ってたもんだからw」

レイ「やっと新品のエンジンが補充されたものね・・・ライアン先輩が上手くハヤテ指令に
　　　頼んでくれたみたい」

カイト「頼んだって言うより『脅した』って感じらしいけどね(笑)・・・あれ？」
レイ「どうしたの？」

カイト「レイ！地上に誰か倒れてる！」
レイ「え！？本当？」

カイト「ちょっと待って。今着陸して確認してみる！」

カイト「女の子だ・・・なぜこんな所に・・・？」

シオン「う・・・うう・・・ん・・・」

カイト「まだ息がある！おい、しっかりするんだ！・・・レイ！基地に運ぼう！」

シオン「・・・おじ・・・ちゃん・・・」

・・・そして３日後。

グラブズ「今帰ったぜぇ・・・」
ボル「おお、カニ男君、無事だったのかね」

グラブズ「まあなんとかな・・・えらい目にあったけどよ・・・」
ボル「一体何があったのかね？」

グラブズ「と、まあかくかくしかじかで・・・ヤツが自爆する寸前に振りほどいたのは
　　　　　いいんだけどよ、そのまま爆発に巻き込まれてえらい距離吹っ飛ばされて
　　　　　気絶しちまってよ・・・祝福で防御力上がってなかったら死んでたぜ」

ボル「なるほどねぇ・・・で、シオンとかいう少女とナイトリウムはどうなったのかね？」

グラブズ「それが・・・目を覚ましてから捜したんだけど見つからなくてよぉ。
　　　　　　それでしょうがねえから一度戻ってきたんだけど・・・」

ボル「なるほど・・・それは大変だったねぇ・・・うう～ん」
グラブズ「ん？何だよ？」

ボル「いやあ・・・ちょっとまずい事が起きてねぇ」
グラブズ「あ？まずい事？？」

ボル「キミに渡した通信機・・・繋がらなくなったろ？」
グラブズ「ああ、これ？やつの自爆に巻き込まれた時にぶっ壊れちまったけど・・・あ、でも
　　　　　　その前から故障して通信繋がらなかったぜ？」

ボル「ああ。それはそちらじゃなくてこっちのモニターの故障だったんだよ」
グラブズ「あ、そうだったの？・・・で、それが何か？」

ボル「実はねぇ・・・」

カチャカチャ・・・

マノン「まだ直らないんですか、博士？」
ボル「ええ～い、ちょっと待ちたまえ。こんな物、この天才にかかれば
　　　チョチョイのチョイっと・・・」

マノン「・・・中古なんか仕入れるからですよ。マルチモニターくらい新品買えばいいのに」
ボル「贅沢は敵だぞマノン君・・・よし、スイッチを入れてみたまえ」

マノン「判りました」

カチッ。

ザ～・・・ザザ～・・・

マノン「・・・画面出ませんよ、博士」
ボル「あれぇ？おっかしいなぁ・・」

「バキッ・・・ガッ・・・ズドッ・・・うぉ・・・」

マノン「あ、音声は入りますね・・・何か・・・誰かと戦っているような音が・・・？」
ボル「ノイズが強くて良く聞こえないねぇ。マノン君、周波数を調整してみてくれたまえ」

マノン「はい・・・調整します」（ピッピッピッ）

グラブズ「・・・メェ・・・はなぁ・・・」