オリジナルミクロを作ろう! ヘッド編その4
本日はヘッド編最終回、仕上げのクリアコートです。
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さて。前回で銀塗装が終わったわけですが、銀色塗装はその塗膜自体の強度が弱く
このままでは触っているうちにエッジの部分から塗装がハゲたり、
変色してしまったりします。またうっかりキズ付けてしまう事もあるでしょう。

ただ飾るだけの非可動フィギュアなら構わないのですが、このままでは
アクションフィギュアとしては扱いづらいので透明な塗料でコーティングを施します。

その材料が上写真。左がラッカー系のMrスーパークリアー、右が水性のトップコート、
どちらも「光沢」タイプです。

これらを前回塗装したヘッドにスプレーして透明の保護膜を作るワケですが
ただしココで注意。

これからやるクリアーでのコーティングを行うと、どうしても銀色の輝きが
若干低下
してしまいます。

これはクリアー塗装によって銀色の粒子がわずかに塗装面から浮き上がってしまう
現象による物で、私は塗膜強化のためにやむなしとしていますが
もし「銀色ハゲたら塗りなおせばいいじゃん」という方はこれ以降の加工を
行う必要はありません。




20070920215812.jpg

ヘッドパーツにホコリが付いていない事を確認したらクリアーをスプレーします。

缶スプレーは私の使っているような初心者用エアーコンプレッサーより
圧力が高いのでヘッドとスプレーの距離は20~25センチくらい。
これも距離が遠いと表面がザラついてしまうので注意。

透明なのでちょっとくらい厚塗りになっても構いませんが、やはり吹きつけ過ぎると
タレてしまうのでほどほどに。

「吹き始めは塗る対象物に当てない」
「パーツが塗料の霧の中を通過する感じで塗装する」
等のコツはエアブラシ塗装と変わりません。





20070920215930.jpg

クリアー塗装の終わったヘッド。

ラッカー系のスーパークリアーなら半日くらい、水性のクリアコートなら
1~2日くらい、ホコリの付かない場所で乾燥させましょう。








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クリアーが乾燥したら外した髪パーツを組み立てます。
これでヘッドは完成です。

・・・マリアが予想以上に悪人ヅラだ(爆)



さて、私はこれまでヘッドのクリアコートに水性のトップコートを
使用していました。

これはラッカー系のスーパークリアーより水性のトップコートの方が溶剤が弱いので
銀塗装の輝きの低下が抑えられるのでは?との思い込みからでしたが
ラッカー系に比べて水性トップコートは塗膜強度で劣るほかに、乾燥の遅さや
乾燥後にも表面にわずかにベタつきがあってホコリが付きやすいなどの弱点がありました。

そこで今回ついでにリペイントを行ったマリエッタヘッドに思い切って
ラッカー系であるスーパークリアーを吹いてみた所・・・








20070920220006.jpg

左が水性トップコートで仕上げた「静」、右がラッカー系スーパークリアーで仕上げた
「マリエッタ」です。


「全然変わらねぇでやんの」(バカ)

何でもやってみるもんですねぇ。
スーパークリアーの方が塗膜強度の面で圧倒的に有利なので、
私と同じヘッド塗装をする方にはスーパークリアーでのクリアコートをオススメします。

エアブラシをお持ちの方はクリアー塗料を薄め液で希釈して吹き付けても
もちろんOKでしょう。

これで水性トップコートはお役御免になった訳ですが、実はつい最近
新しいのを買っちゃったんだよなぁ・・・orz(激バカ)




これでヘッド編は終了。
次回からの「オリジナルミクロを作ろう!」はボディ編に突入します。










2007/09/27(Thu) | オリジナルミクロを作る | トラックバック(0) | コメント(10) | page top↑
コメント
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この「オリジナルミクロを作ろう」は、本当に参考に参考になります。
うちにいるミリエッタ(マリエッタ)ちゃんも、
このような行程を通して作られたんだなぁ~、と思うと
感動もひとしおです。
しかし、マリアが見事にアクロイヤーになったのは驚いた。

実は、ワンフェスで手に入れたガレキが放置中だったのですが、
こちらに触発されて、やる気になりました。

ボディ編も楽しみにしてます!
by: 遊慈 * 2007/09/28 20:32 * URL [ 編集] | page top↑
--納得・・--

やはり、マリエッタちゃんを始めとする「いいんちょ@ブランド」のレデイ達にはこれだけの手間が掛かっているからあんなに綺麗なんですね♪
納得です!

「ボディ編」遊慈さん同様、期待してます!!
by: SAT * 2007/09/28 22:50 * URL [ 編集] | page top↑
--遊慈様--

コメントありがとうございます。

>このような行程を通して

遊慈さんとSATさんにお送りしたマリエッタも
基本的には同じ工程を経ていますが、ミクロ改造初期の作品なので
「銀色塗装が筆塗り」「水性トップコート使用」
「ボディへのクリアコートがされていない」等の違いがあります。

銀色塗装にエアブラシを導入したのはプレゼント用の
「マキ」から(静より先に完成してました)、ボディへのクリアコートは
1万ヒット記念用の「マリエッタ」からですね。

>マリアが見事にアクロイヤー

ある程度予測はしていましたが、とても正義側キャラとは
思えない悪人顔でした(爆)
by: いいんちょ@ * 2007/09/29 02:06 * URL [ 編集] | page top↑
--SAT様--

コメントありがとうございます。

>これだけの手間

頭部に加工の楽なタイプをチョイスしたり、ある程度
耐久力を犠牲にしてもかまわないなら、かなり手間を減らす事ができます。
この辺は作る方の裁量によるでしょう。

>「ボディ編」

いよいよ全工程の中で一番退屈で苦痛とも言える
マスキングが待っています(爆)
by: いいんちょ@ * 2007/09/29 02:15 * URL [ 編集] | page top↑
--管理人のみ閲覧できます--

このコメントは管理人のみ閲覧できます
by: * 2007/09/29 09:36 * [ 編集] | page top↑
--匿名様--

了解しました。ではパーツの到着をお待ちしております。
by: いいんちょ@ * 2007/09/29 17:32 * URL [ 編集] | page top↑
--質問です!--

いいんちょ@さん、こんばんは!


少々質問があります。

メッキ塗装やタンポ印刷の落とし方なんですが何かいい方法ありますかね?
by: おっつ * 2008/08/27 21:49 * URL [ 編集] | page top↑
--おっつ様--

コメントありがとうございます。

>メッキ塗装やタンポ印刷の落とし方

う~ん、私はミクロのメッキ落としや
タンポ印刷落としはやった事がないので
耳で聞いた知識しかありませんが・・・

メッキ落としは表面のクリアコートを模型用シンナーで落として
キッチンハイター等の漂白剤に漬けて落とす。

ミクロマンのボディの塗装やタンポ印刷は
エンジンの水抜き剤に漬けて落とす方法が
良く使われているようです。

詳しい方法はグーグル等で調べてみてください。
by: いいんちょ@ * 2008/08/28 01:48 * URL [ 編集] | page top↑
--ありがとうございます。--

参考になりました。早速ググってみます。


なかなか男性素体が手に入らないのでキャラの脱色からやってみようかと思ってたので…


また何かありましたら宜しくお願いします。
by: おっつ * 2008/08/28 18:28 * URL [ 編集] | page top↑
--おっつ様--

どういたしまして。
お役に立てたら幸いです。
by: いいんちょ@ * 2008/08/28 21:56 * URL [ 編集] | page top↑
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